11月1日~親の務め通して親のみ慈悲を…。
朝夕の寒暖の差が厳しい毎日です。
さて、私ごとですが、大学三回生になる長女がカナダに語学留学をして、約一ヵ月になります。
高校生の時に、学校からニュージーランドに短期留学に行く経験をし、それが縁となって、大学の英文科に進学しました。そして、高校生の頃から目標としてきた一年間の語学留学のため、九月中旬に出発しました。
カナダでは、ホームステイとしてカナダ人のご家庭にお世話になり、現在元気に過ごしていますが、長女を海外に、長期で初めて出す私たち夫婦は、やはり大変心配しました。
出発前には、忘れ物はないか、お金はいくらほど持てば足りるのか、一人で行くのに無事に目的地にたどり着くのか、本当に言葉が通じるのか、ホームステイ祭のご家庭とはうまくやっていけるのかなどなど、親としてありとあらゆる心配をしました。
現在はとても便利な時代で、インターネット回線を使って、テレビ電話ができ、顔を見ながら会話ができます。ですから、元気な顔を定期的に見ることができるのですが、それでも「風邪気味だ」と言えば、薬をちゃんと飲んでいるかとか、学校への行き帰りのモノレールは安全かとか、ご飯をバランス良く食べているかとか、そのような会話ばかりしています。
近くで暮らしていた時はさほど心配していなかったのですが、遠くに行ってしまうと、親として、普段以上に心配をしてしまいます。そして、遠くに行ったことで、あらためて親としての務めを意識させられています。
きっと、私たちの親様である阿弥陀如来もこのようなお気持ちで私たち一人ひとりをいつも案じてくださっているのではなかろうかと思うのです。阿弥陀如来も、遠くに離れそうになる子ほど心配してくださる仏様です。
親の務めを通して、み親である阿弥陀如来のお慈悲を感じさせていただく、有り難い日々であります。
2011年11月12日【155】