5月15日~叱り方を知りたい…。
春風に揺れる若葉がキラキラとかがやいて見えます。
さて、五月中旬、鹿児島市内の西本願寺別院で、県内の幼稚園・保育園・新任職員の研修会がありました。
私も研修スタッフの一員として参加しましたが、今年短期大学を卒業し先生になったばかりの初々しい女性たちが、約五十名参加されました。
西本願寺のお寺を母体とした幼稚園保育園の先生ですので、研修会では、浄土真宗のみ教えや、その教えをより所とした幼児教育について、基本的なことを学ぶのですが、その中で、参加者が保育の悩みについて話し合うグループ学習がありました。
そこで、新任の先生方の話を聞いていると、「注意をしても、叱っても、子どもが行動しない」、「どのような表情で、言葉で子どもを叱ったらいいか、叱り方を知りたい」というような声がたくさん聞かれました。
そして、さらにそれらの声に耳をかたむけると、どうも、子どもたちを叱るのが先生の仕事だと思っている人がかなりいるようでした。そして、先生自身が、子どもを自分の思い通りに動かしたいがために叱っているように感じ受けました。
大学を卒業したばかりで経験も少ない先生方ですので、無理もないかもしれませんが、幼い子ども叱るという行為は、その子自身や周りの人に危険が及ぶようなことをしているときや、子ども自身が承知の上で、反社会的な行動をしたときです。
けっして子どもを大人の思い通りにしたいときではありません。安易な叱り方は、大人の欲望と一方的な価値観を、子どもに押しつけているのと一緒です。
子どもは一人ひとり発達状況が違います。家庭環境も違います。そういう環境の中で、子どもの心身はさまざまな影響を受けて育くまれていきます。
私は、叱ることよりもその三倍四倍、一人ひとりの特徴や良さを認めることのできる先生、子どもの限りない可能性を見いだせる先生になって下さいとお願いしました。
2009年05月16日【96】