1月1日~いつも和(やわ)らかな心で…。
あけましておめでとうございます。二〇〇九年・平成二十一年の年明けです。 今年も「覚照寺・心の電話」をよろしくお願い致します。
さて、覚照寺では一月一日元旦の朝、年が明けて最初の法要「修正会」を勤めました。寒さの中、ご門徒が家族連れでたくさんお参りされ、皆がそろって「お正信偈」を元気にお勤めし、その後、ご酒盃をいただきました。
私もご門徒といっしょにお勤めしましたが、一方では大変気がかりなことがあります。それは、昨年末から再び始まったイスラエル軍とパレスチナのハマスとの戦争です。イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザへの空爆を拡大し、昨年末の時点でパレスチナ側の死者数は335人、負傷者は800人と言われています。
親鸞聖人は、「世のなか安穏なれ 仏法弘まれかし」と、この世が平和なることと、仏法が弘まることを切に願われましたが、親鸞聖人のご法要に向けて準備を進める私たちにとって、誠に残念で悲しいニュースです。
親鸞聖人が、心の師として、また親のように慕われた方に聖徳太子があります。日本において初めて深く仏教を学び信仰され、また多くの方々にそれを勧められた人ですが、その聖徳太子が有名な「十七条憲法」で、「和を以て貴しとなす」といわれました。「この世界は、争いがなく平和であることが最も貴い」と言うことですが、私は、「和らかなる心を以て貴しとなす」という意味も含まれていると理解しています。
つまり、「いつも心を和らかに、柔軟な心をもって人や物事と接する」ということです。私たちが日常生活していく上では様々なことがあります。時には他人との摩擦が生じたり、思いもしない出来事に遭遇することもあります。そのようなときも含めて、「いつも心を和らかに、柔軟な心をもって接する」ということです。
今年一年が、私たち一人ひとりにとって、、和らぎのあふれる世のなかになりますよう、共々に努めてまいりましょう。
2009年01月02日【87】