2011年1月1日~大切な三無主義を
あけましておめでとうございます。二〇一一年・平成二十三年の年明けです。
今年も「覚照寺・心の電話」をよろしくお願い致します。
覚照寺では元旦の朝、年が明けて最初の法要「修正会」を勤めました。寒さの中、ご門徒が家族連れでたくさんお参りされ、皆そろって「お正信偈」を元気にお勤めし、その後、ご酒盃をいただきました。
さて、何事にも便利、簡単、スピードが優先される社会にあって、どのような生き方が大切か。ある仏教雑誌に、長年教育に従事された竹下哲先生が大切なポイントを述べられていました。
第一に、「無理をしない」ということです。普段の生活を振り返ってみてはいかがでしょう。時間的に、経済的に、いろんな無理をしてはいないですか。何事にも少しゆとりのある、控えめな生活が大切です。
第二に、「無駄をしない」ということです。衣食住、生活全般にわたって必要最小限にして慎ましく生活することです。食べ残しはないですか、無駄遣いはないでしょうか。
第三に、「無精をしない」ということです。年を重ねてくるとついつい、身近な雑事を周囲の人に頼りがちになります。日常の中で、自分で出来る範囲のことは、自分で行うことが大切です。
竹下先生は、この「無理をしない」「無駄をしない」「無精をしない」の三つを三無主義と言われました。現代の若者を評した「無気力、無感動、無関心」の三無主義とは大違いです。
現代はネット社会といわれます。情報を得るにも、買い物をするにも、お仕事をするにも、すべてがインターネットを中心にした生活です。
しかし、どのように時代が変わろうとも、一度きりの限りあるいのちを持ちながら生きる人間が、大切にすべき基本的な生き方があります。
竹下先生の三無主義に学びましょう。
2010年12月31日【135】