仏事よくある質問

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故人の写真はどこに飾るのですか?

 お葬式をされたご家族から、四十九日のご法事の時などに、「故人の遺影をどこに飾ればよいのですか?」と聞かれることがよくあります。

 喜びや悲しみを共にした親しき方の遺影です。お仏壇の中に安置して毎日そのお姿に向かって手を合わせたい・・・、そのような故人を慕うお気持ちはよくわかります。

 でも、仏教というのは、「私たちが仏さまになる教え」であり、そのために「この人生を正しく生きるための教え」です。どのような人でも等しく、阿弥陀如来の本願力によって、仏になる教えが浄土真宗です。

 その教えを開いてくださった宗祖・親鸞聖人は、人がお亡くなりになったことを「死亡」と言われず「往生浄土」と言われました。つまり喜び悲しみを共にした親しい方は、“亡くなられた”のではない。“お浄土に正しく往き生まれた”ということです。

 そして、先に往生された方々を弥陀同体の「諸仏」と受け止められました。“阿弥陀如来という、光り輝くすばらしい仏さまと同体の仏さまである”ということです。

 また、親鸞聖人が浄土真宗の教えの一番の寄る辺とされた「仏説無量寿経」というお経には、「わたしの国・お浄土に生まれたすべてのものの身を、美しい金色にしよう」という阿弥陀如来の誓いが示されています。

 お仏壇の前に座りロウソクに灯火を灯し、お香を焚いて手を合わせます。お仏壇の中心には掛け軸もしくはお木像で阿弥陀如来のお姿があります。先ほど述べました仏教の、親鸞聖人の教えを頂くとき、親しき方は、この燦然と光り輝く阿弥陀如来のお姿になられたと頂くことができます。

 ですから、親しき方の遺影は、生前のお姿を偲ぶ縁として仏間の長押に飾り、お仏壇の中には入れません。私たちが手を合わすのは、お浄土に間違いなく往生された光り輝く仏さまです。

故人の写真はどこに飾るのですか?2005年02月13日【9】

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