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お正月にご法事…どうしても「精進料理」か?

 昨年12月にお母さまを亡くされたMさんからの質問です。

 「ちょうど元旦が母の二七日ご法事になります。お正月ということもあって、親せき皆でお寺でご法事を勤め、その後、近くのお店で会食をしたいのです。でも、ご法事の会食で精進料理をせねばと思うし、一方ではお正月の会食ということもあってご馳走かとも思うし、どうしたらよいでしょう」

 Mさんの家族・親せきは一同に、昔からご法事を大切に勤めるご家庭です。なぜ、ご法事の時に精進料理かと言えば、自分を育ててくれた、もしくは家族の大切な命を失ったことを悲しみ、せめてその日だけは、人間と同じ命を持つ動物の命を殺め食することを控えるという、仏教徒の尊い謹みの行為だからです。

 Mさんは、お母さまの二七日に精進をしなければ、でも、一方ではお正月にしかなかなか会えない親せきが集まるから懇親やおもてなしの意味もあって…と、悩んでおられるのです。

 ご法事とお正月の懇親、なるほど双方とも大切な意義があります。
 ここで考えなければならないのは、双方の大事な意味合いが失われないことです。特に、お母さまのご法事と尊い精進の心を、子どもたちや孫たちに伝えなければならないのは親の務めですし、仏さまとなられたお母さまが何よりも願っておられることでしょう。

 では、こうしたらどうでしょう。鹿児島地方の場合、昔から精進といえば「おそうめん」「酢の物」「煮たお豆」が定番ですから、まず最初にその三点を皆に出していただき、「今日は、お母さんの二七日だから、まず最初にお母さんの命を偲びお精進でいただきます」と出席者に意味をお伝えしてからいただきます。

 その後、ご馳走を出していただき、「今日は今申した通りご法事ですが、お正月で皆集まって下さったので懇親という意味で、お浄土の母にも許しをいただいておもてなしの料理をご用意いたしました」という形でご馳走をいただけばよいと思います。

 お店でも、前もって予約依頼すればそれくらいの配慮はして下さいます。
 大切なのは、親の代から大切に守られてきた仏教徒としてのすばらしい意義と行為が、子や孫の代になって失われないようにすることです。

 この例と同様、会社勤めが多くなりお互いが忙しくなった今日、ご法事が親せきの懇親の場となることも多いようです。そのような場合でも同様の考え方・形式でよいと思います。

固定リンク | 2007年01月01日【28】

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