1月1日~三無主義の実践を…
明けましておめでとうございます。二〇二二年、令和四年の幕開けです。
コロナ禍のお正月ではありますが、一刻も早い収束と、本年が平和で穏やかな一年であるようにと願わずにはおれません。
今年の元旦にお勤めした修正会のご流盃の盃の文字は、昭和四十八年にお正信偈を書き始めて四十八年目、「勝」という字でした。「無上殊勝の願」の一文字で、阿弥陀仏がすべての人を平等に救う最高にすぐれた本願をお建てになったことを意味しています。
さて、誰しも年を増すごとに、体はいうことをきかなくなっていきますが、浄土真宗の教えをよりどころに生涯を送られた教育者・竹下哲先生は、老いを生きることについて、三つのアドバイスをくださっています。
一つは「無理をしない」ということ。ついつい何事にも無理をしてしまう頑張り屋さん。心に少し余裕を持って、おおらかに生きることが大切です。
二つには、「無駄をしない」ということ。衣食住すべてをなるべく必要最小限度にして生活することです。セコセコするのではありません。地球上、あらゆるいのちも物質もすべてつながり支え合って存在しているからです。
三つには、「無精をしない」ということ。他人にすぐに頼るのではなく、自分でできることは、計画を立ててコツコツと努力をすることです。
竹下先生は、三無主義と言われ、堂々たる仏法の生き方だとおっしゃいます。 大切なのは、この三つの根底に仏さまの教えがあるということです。
「無理をしない」「無駄をしない」「無精をしない」三無主義。
仏さまのみ教えに耳を傾けながら、この三つの生活を実践して行かれたらどうでしょう。
今年も覺照寺心の法話を、よろしくお願いいたします。
2022年01月02日【395】