11月15日~60億の数字の裏には…
毎日、朝夕の気温の冷え込みに、いよいよ本格的な冬到来を感じます。風邪をひかないように注意したいものです。
さて、西武ライオンズの松坂大輔選手が、アメリカの大リーグに挑戦することになり、その交渉権を名門レッドソックスが得ました。その交渉権を得るための入札金額は、なんと日本人選手としては過去最高の約60億円という高額で、松坂選手自身も、「自分の思った額のはるか上をいってビックリ。評価をしていただいてうれしい」と心境を述べていました。
60億円とは、私たち庶民には見当も付かないお金ですが、現在日本を代表する好投手を、アメリカの大リーグがいかに求めているかが現れています。
ただ、ここで一つ考えたいのが、その60億円という数字が単に松坂選手一人の実力につけられた価値かどうかということです。確かに名実共にすばらしい選手ですし、そこには幼い頃から野球に打ち込んできた本人の努力もありましょう。
しかし、松坂選手より以前に大リーグに挑んだ選手には、野茂選手や田口選手、松井選手やイチロー選手たちがいます。彼らは大リーグにおいて、日本人として輝かしい実績を残しています。
つまり、日本を代表する野球選手は、必ずすばらしい実績を残すとともに、スポーツマンとして問題を起こすような選手は一人もいないという信頼・信用を、彼ら先輩選手が身をもって示しているのです。
松坂選手に示された高額な評価は、彼の実力はもちろんですが、それに合わせて、日本の先輩選手たちが努力と結果の末に得た信頼・信用というものが、それを陰で支えていると見るべきでしょう。
私たちにも同様のことが言えます。日常で周囲の人から認められたり、褒めて頂いたりしたときに、少し立ち止まって、自分自身の周りに目を向けることも大切なことでしょう。きっと、自分一人の力だけではなかったことに気付かされるはずです。そして、そこにこそ「お陰さまで」と、感謝の日暮らしが恵まれます。
2006年11月16日【36】