2月1日~20歳になったとき再び…
寒風に吹かれる度に、あたたかな春への思いがつのります。
さて、1月の末、お寺で第一回の半成人式を行いました。
今年十歳を迎える子どもたち二十人が保護者と一緒にお参りしてくれました。 受式者一人ひとりが阿弥陀さまに感謝の灯をお供えし、皆でお祝いのご法要を勤めましたが、その場で私は二つの詩を紹介しました。
一つは、「みんながいたから、笑っていられたんです。みんながいたから、強くなれたんです」。
子どもたちはこの世に生を受けて十年。嬉しい時、楽しい時は大いに笑ったり、逆に悲しい時、辛い時には泣いたり、それぞれに様々なことがあったことでしょう。
しかしそれも、近くに一緒に喜んでくれる人がいたからこそ笑って過ごすことができました。近くに一緒に寄り添ってくれる人がいたからこそ、泣くことがあっても再び立ち上がることができました。
子どもたちも私たち大人も、あらためて人は人は一人では生きて行くことができないことを確かめ合いました。
もう一つは、「あなたの目の前に大きな壁があるならば、それは大きな扉かもしれない」。
だれしも長い人生の中で、行き詰まりを感じたり、大きな困難を抱えることがあります。
しかし、その厚くて大きな壁に一人で立ち向かう努力も必要でしょうが、その壁を一緒に押してくれる人がいたら、乗り越える方法を一緒に考えてくれる人がいたならば、それは未来に向かう大きな扉になることでしょう。
一人ひとりが、そのような友人を持てたなら、あるいはそのような友人になれたなら、それはとてもすばらしいことです。
阿弥陀さまにお参りを終えた子どもたちは、二十歳になった時に、また再びお寺で再会することを誓い合いました。
2019年02月01日【328】