4月16日~悪は人から出て…
桜の花もすべて散って、山々はあざやかな緑一色です。
さて、昨今のマスメディアが伝えるニュースは、誠に悲しく暗いものばかりです。
大阪の小学校建築にからんだ国有地売却問題では、百万円を渡したとか、受け取っていないとか。方や一国の首相夫婦、方や国を信奉する教育者だそうで、もともと関係のあった双方が、今やどちらかが嘘をついているわけで、目も当てられません。
東京の築地市場の豊洲移転問題も解決がつきません。盛土をしなかったのがいけないのか。地下のピットを作ったのは本当に悪かったのか。責任者もわからず移転も延期になって日々膨大な費用がかかり続けています。
千葉県では、ベトナム国籍の小学校三年生の女児が殺害され、容疑者が何と同じ小学校のPTA会長という耳を疑うような事件が発生しました。何とも悲しく痛ましく憤りを覚えます。
国際的には、核開発とロケット発射を繰り返す北朝鮮と、それを許さないアメリカとの緊張が高まっています。子どものケンカなら少々元気があっていいのでしょうが、殺戮兵器を持った大人の争いです。偶発的な摩擦が起きないようにと切に願います。
視聴率獲得のために、人々の好奇心をそそり、野次馬根性をかき立てるマスメディアにも振り回されたくありませんが、これらのニュースのどれをとっても、日本の将来を担う子どもたちに見せたくはないものばかり。これが大人社会の現実だというにはあまりにもお粗末で、悲しく恥ずかしいものばかりです。
しかし確かなことは、現実社会の一つ一つの出来事が、私や私の家族、私の住む地域や日本、そしてすべての人々に無関係ではないことを肝に命じておきたいと思います。
「悪は人から出て、人を滅ぼす」という言葉がありますが、人に向けるは安きこと。自分自身の生き方にこそ問いかけてまいりたいものです。
2017年04月24日【283】