こころの電話

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2月1日〜そうなったときはそうなったとき

 「一月は一気に過ぎる」と言われますが、本当にあっという間に過ぎて、テレホン法話の変更を失念していました。誠にすみません。

 インフルエンザに加えて、新型コロナウィルスの感染が心配されています。過度な心配をせず、こまめな手洗いうがい、アルコール消毒に心がけましょう。

 さて先日、癌が再発し再び入院することになった知人のお見舞いに行きました。

 病院の待合室で待っていましたら、知人は「お見舞いなんかよかったのに」と言いながら、手をふりながらが病室から出てこられました。

 ステージ四で抗がん剤治療が始まったばかりだそうで、私が「どうかお体を大事にして下さいね」と言うと、知人は「お医者さんからもそう深刻にならなくていいから、こつこつと治療をしていきましょうと言われました。私は大丈夫ですよ」と笑顔で話されました。

 そして、「今はそう体にも大きな影響を感じていないので心配していませんが、体が深刻な状況になると、人はだんだん死というものを意識していくんでしょうね。でも今は大丈夫です。そうなったときはそうなったときです」と、知人は今現在の心境を素直に話すと同時に、お見舞いに来た私に心配かけまいと笑顔で話されました。

 お話を伺いながら、どうにか治療が上手くいくようにと願わずにはおれませんでした。と同時に、その言葉の端々から、今日一日を精いっぱい生きることの大切さをあらためて教えられたような気がしました。

 今日という字に、感じる、会うと書いて「今日感会」、今日という字に臨終と書いて「今日臨終」。「今日感会 今日臨終」。これは名優・緒形拳さんが生前、中国のお寺に行ったときに知った言葉だそうです。

 「厳しい無常の中にあるこの命だからこそ、今日一日を大切に、一つ一つの出会いを大切に生きよう」という意味です。

 お見舞いに行きながら、逆に大切なことを教えていただきました。

固定リンク | 2020年02月05日【351】

1月16日〜もう一度、苦境を乗り越えて…

 真冬の明け方、ぴんと張り詰めた空気に身も心も引き締まります。

 今月十五日の夕方、遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれたバドミントンで世界ランキング一位の桃田賢斗選手が日本に帰国しました。

 東京五輪で金メダル最有力候補の日本人選手なだけに、このたびの事故は、本人のショックは相当なものだと思います。

 桃田選手は、二〇一六年四月に違法賭博問題が発覚し、出場確実だったリオデジャネイロ五輪の出場資格を失い、無期限の謹慎処分を経て二〇一七年五月に実戦復帰しました。

 そして翌一八年には世界選手権で初優勝。様々な苦境からはい上ったことで有名ですが、先般テレビの番組に出演。四年前の謹慎期間についてもお話をしていました。  

 当時は、「周りの人への感謝がすごく欠けていた。選手として環境を与えてもらえるのが当たり前で、自分のことしか考えられていない心の弱さがあった」。

 また、謹慎中は自らの所属企業の業務も経験して、「NTT東日本がどういう仕事をしているのかも知らなかった。その姿勢が変わったのが一番大きい部分」と述べ、自分以外の多くの社員のお陰があって、自分が代表して試合に出られていたことに気づかされたというようなお話をしていました。

 人間は誰しも間違いを犯してしまうことがあります。しかし、その厳しく辛い境遇になって初めて大切なものに気づかされることがあります。

 悔恨と慚愧の日々の中で選手として、人間として大切なものを学び、苦境を乗り越えて再び頂点に帰りついた桃田選手の姿は、誰もが賞賛するところであります。

 どうかその経験と強い精神力でこのたびの災禍を乗り越えて、晴れの大舞台で活躍してくださることを念じつつ、静かに応援したいと思います。

固定リンク | 2020年01月16日【350】

1月1日〜末永く続く平和と繁栄のために

 明けましておめでとうございます。今年も「覚照寺・心の電話」をよろしくお願い申し上げます。

昨年は、年号が平成から令和に変わる節目の年でした。様々な事件や出来事がありましたが、国際問題では米朝、米中、日韓の対立、東日本を中心とした台風による甚大な災害など、地球の温暖化が影響していると言われる自然災害が多数発生しました。

 令和二年は、国際間の対立や環境問題が少しでもよき方向へ向かうよう、それぞれが努めねばなりません。

 仏教を開かれたお釈迦さまが、よわい八十歳になられたとき、当時のインドのある国の様子を、弟子のアーナンダに聞かれたときのお話が残ります。

 一つに、その国の人は、よく集会を開いてよき話し合いをしているか。

 これはお互い生まれ育ちや考え方の違う人々が、常に胸襟を開いてよき話し合いができているかということです。

 二つに、協力し合い、お互いに為すべき勤めを為しているか。

 三つに、国の規則を守り、礼儀正しく生活をしているか。

 これらは、皆それぞれに自国の利益を優先するのでしょうが、それだけに縛られることなく、さらに広い考え方を持ち互いに敬い協力し合って、物事に対処することを問うています。

 四つに、お年寄りを敬い、女性・子どもを大切にしているか。

 五つに、祖先を大切にし敬っているか。

 これは、皆それぞれが一人の人間として互いに大切にすべきもの。過去、現在、未来にわたって人間が尊重すべきものを教えています。

 六つに、家庭内は正しく汚れなく、たわむれはするが、欲におぼれず、つつましい生活をしているか。

 七つに,常に学ぶことを忘れず、悪から身を守り、怠けてはいないか。

 人間の生活には、楽しみもゆとりも快適さも大切ですが、それに溺れることなく、規則正しく、慎ましやかな生活を送ることを勧めています。

 お釈迦さまは、平和で、末永く続く繁栄のため、家庭に、職場に、社会にとって、実践すべき七つの教えを説かれたのです。

固定リンク | 2019年12月31日【349】

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