こころの電話

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2005年6月1日

いよいよ梅雨の季節が近づいてきました。

さて、人間には「循環彷徨」という習性があることをご存じでしょうか?

循環とは、くるくると同じ場所を巡り繰り返すこと。彷徨とは、さまよいうろつくという意味です。

人間は、何の目印もない広い場所で、ひたすら歩いていくと、右利きの人は右の方向へ、左利きの人は左の方向へ、本人はまっすぐに歩いているつもりでも自然に曲がって、結局は広い広い円を描くような形でもとスタートした位置に帰ってきて、それを繰り返すそうです。この習性を循環彷徨というのです。

これは、わたしたちの生き方も同じで、人間は人生の正しい目印・指標を持たないと無意識のうちに、自分の得手勝手の方向に自然に曲がってしまい、正しい生き方を見失ってしまうことを意味しています。

一〇七人が死亡、五四九人が負傷した兵庫県尼崎市のJR脱線事故から一ヵ月以上が過ぎました。突然にご家族や友人を亡くされた方々の心はまだ癒えないままです。また、事故を起こしたJR西日本への非難も大変なもので、中には駅員を蹴飛ばしたり、中傷誹謗したり、非情なものまでありました。

民営化による競争原理が原因の一つとして挙げられていますが、JRの人たちも最初は、「お客様のため」「お客様に喜んでもらえるため」ということが、お仕事の第一の目的だったはずです。JRの幹部の人たちも入社当初は、「お客様のため」と仕事の基本を学ばれたはずです。

しかし、それがいつの間にか、「他社に勝つため」「収益をさらに上げるため」と変わり、幹部もお客様のためよりも自らの身の保全のためとなり、お仕事の最初の目的だった、お客様を安全にお送りし喜んでいただくということが見失われてしまいました。

事故を起こしたJRに対し、二度とこのような事故がないようきびしく問うていくことは大切なことですが、それと同じように、自分自身の仕事や生活の正しい目的は確かかどうか。知らず知らずのうちに得手の方角へ曲がり道を誤っていないか。あらためて省みることが大切だと思います。

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