平成の大修復(Memorial)

覚照寺『平成の大修復』についてのお願い (2004/07/27)

覚照寺の現本堂は、昭和4年10月整地にかかり、翌5年3月に建築に着工し、昭和6年末に総工費一金41,386円で完成しております。その工事に当たっては、ご門徒によって基礎工事の地つき、また柱・板一枚に至るまで蝋(ロウ)で磨いて下さり、ご門徒の信仰心と汗の結晶ともいうべき本堂であり、以来74年の年月を経て参りました。

建設中の覚照寺 昭和9年11月15日
建設中の覚照寺 昭和9年11月15日
本堂瓦葺工事終了記念写真

その間、支那事変、第二次世界大戦もあって、八合原飛行場工事の時には現本堂がその作業員の宿舎にあてられ、飛行場が完成すると軍隊の宿舎にされ、それによる痛みが酷かったことを前住職が申しておりました。

戦時中の覚照寺 戦時中の覚照寺
戦時中の覚照寺

昭和20年の終戦時には、軍隊が岩川小学校に移り、その折には、現本堂は小学5・6年生の修学の場として利用されました。また8月上旬に岩川地区が米機グラマンの機銃掃射を受け、境内で遊んでいた小学生に向けてか、本堂・境内に数百発の機銃を受け、終戦で現住職が帰寺した時は、本堂正面の屋根はまるで蜂の巣のように穴があり、392枚の瓦が破損し、そこで本堂裏側のよい瓦で補修し、裏側は小さな一般の瓦が載せられて現在に至っております。

機銃弾に火炎噴射の銃弾があり、本堂内と床下で火を噴いて燃えていましたが、前住職夫婦で消火に当たり、間一髪で大火を避けることができましたことは、誠に有り難きことでありました。

終戦後には、現在のような公民館等集会場がなく、宗教的行事のほか、公共の諸行事や会合の場として使用されました。

平成4年には、全ご門徒の協力により、御内陣仏壇を大改修し、その荘厳な内陣は鹿児島県内でも稀なるものとなり、県内の寺院・ご門徒をはじめ寺院設計士や仏壇業者まで参拝・見学に来られるほどであります。

応急の補修 応急の補修
応急の補修

しかしながら、70有余年風雨に耐えてきた現本堂も、大きな白蟻の被害や機銃による屋根の損傷、木材の老朽化が進み頻繁に雨漏りがあり、その都度補修をしてはおりますが、屋根が下がり正面屋根には段差の波が出てきております。現在、天井裏の白蟻被害の木材及び老朽化した木材には鉄骨を両側からあてがい応急の補強をしております。

応急の補修

このような状況の中、平成12年及び14年の8月の2回にわたって、山口県の寺院専門の宮大工「オギ建設」に現本堂の調査を依頼しました。その結果、現本堂は美術的にも大変均斉の取れた美しい本堂で、九州内においても立派で、現在同等のものを建築するならば4億円以上かかることであろうとのことでした。

構造上の現状は、天井より下部・基礎等は強固で歪み等全く生じていないが、天井及び屋根が、機銃による損傷、白蟻被害、木材の老朽化により、その補修・補強にも限界が来ており、なるべく早い時期に大がかりな修復を施さねば毎年毎に痛みが増し、大地震でもあれば屋根自体の重みで落下する恐れがあるとのことでした。

過去に、日置郡日吉町の覚照寺と同規模の寺院の屋根が落下し、補修不可能にて鉄筋で全面再建しなければならなかった例もあり、心配いたすところであります。

覚照寺としましては、このような状況に鑑み、現在より被害が拡大する前に屋根の全面修復を考慮せねばならない必要性に迫られて参りました。

経費を見積もりましたところ、屋根瓦及び木材等を新しく取り替えと同時に各種補強で約1億1千万円かかるとのことであります。また付随工事として2千万円(ご門徒の高齢化に伴い車いす用のスロープの設置、治安のために本堂両側面をアルミサッシに変更、境内排水工事、その他)、総工費1億3千万円となります。

覚照寺門徒約1千4百戸、一戸あたり一金8万円の(4年に分けて分納)のご懇志を賜りたくお願い申し上げる次第であります。また、不足の1千8百万円については特別懇志を仰ぐ予定といたしております。

なお、このご懇志は、永代経懇志扱いとして「御先祖御法名簿」は本堂正面ご本尊様のもとに奉安いたします。

ご出費ご多端のこととは存じますが、覚照寺門徒の御先祖の方々が建立された現本堂護持のため、また、この立派なご本堂と仏さまのみ教えを子々孫々にお伝えするために、何とぞご理解とご協力を賜りたく、何とぞよろしくお願い申し上げます。

応急の補修 応急の補修

本堂平成大修復事業の経過について (2004/07/27)

本堂の平成大修復について、ご門徒の要望に、「早く修復工事に取りかかり、完成した姿を見たい」との声もあり、現在準備を慎重に進めております。

木材等は、主にカナダヒバと赤木欅を使用しますが、宮大工が1本1本綿密に検査し、立派な木材が全部そろいました。瓦は、寺院専門瓦製作所(島根、兵庫、奈良、岐阜)四カ所を調査し、最近二度焼の技術革新により強度の寺院用大型瓦を製作している兵庫県の淡路瓦に決まり、熊本県の寺社瓦葺き一級技能士によって施行されることになりました。

工事予定は、9月末日まで現本堂でお勤めをいたし、10月中に本堂内の全仏具及び備品を移転・整理をし、そして参詣者及び保育園児への安全対策工事をして、11月より大修復工事に着工し、完了は平成17年6月末日の予定であります。

その間、ご法事ご供養は、庫裏(寺族住宅)のお内仏の間でお勤めいたします。

なお、新瓦に(記名)要望の声がありましたが、兵庫県で製作され、時間、労働手間、経費等の関係でできませんのでご了解下さい。

本堂平成大修復事業の経過 本堂平成大修復事業の経過 本堂平成大修復事業の経過

いよいよ大修復着工です (2004/09/03)

ご門徒お一人おひとりのご理解とご協力により、「覚照寺本堂平成大修復」も今年10月にいよいよ着工致します。

大修復の行程は下記の通りです。また、修復工事期間中、ご門徒の皆さまには下記の点についてお願いを申し上げます。ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

【大修復の行程について】
平成16年 9月 中旬〜 ご供養受付仮設工事
9月 下旬〜 本堂東側外部足場
破風足場
全面足場工事
10月 初旬〜 瓦降ろし(正面左右)
11月 初旬〜 屋根工事(正面)
12月   屋根工事(左右)
平成17年 1月   屋根工事(後面)
2月 中旬〜 破風・妻飾り工事
平瓦葺き開始(5月下旬まで)
建築工事(6月下旬まで)
3月 〜4月 縁・高欄工事
5月 中旬〜 足場解体
排水・外部工事
空調機器工事
ご供養受付仮設解体

修復期間中のお願いについて

  1. 修復工事期間中、ご供養は「お内仏の間」で行いますが、部屋(20畳)が狭いため、ご供養の大人数参拝のご家庭が重なると、入りきれないことが懸念されますので、誠に申し訳ございませんが、修復期間中の参拝者の人数は一家庭数名以内にしてくださいますようお願い申し上げます。
  2. 修復工事のため、平成16年12月の報恩講法要、平成17年3月の彼岸法要は中止致します。なお、平成16年11月21日の常例布教、平成17年元旦の修正会、2月21日の常例布教は、「お内仏の間」で勤めます。

「遷仏法要」厳修、いよいよ着工しました (2004/10/20)

10月8日(金)、本堂平成大修復着工に伴い、本堂の阿弥陀如来様をお遷しする「遷仏法要」が厳修されました。法要には、覚照寺の住職、副住職、坊守、若坊守、総代・参与の方々、また仏教壮年会・婦人会役員、覚照保育園・大隅中央幼稚園職員代表。遠方所用で欠席の宮大工・オギ建設以外の工事関係者方(国師設計事務所、株式会社渡辺組、山下コンクリート瓦工業、森永仏光堂)が出席されました。

雅楽の調べの中、平島典雄住職・義仁副住職が出勤し、住職は表白にて覚照寺開基住職・平島義山師が厳しい念仏禁制の中、苦難の末、大隅の地を開教し岩川の地の覚照寺を創建し、第2世義雄住職によって現在の本堂が建立され、現在に至ったことを述べ、それから門信徒共々に「正信念仏偈」をお勤めしました。

法要の後、本堂の阿弥陀如来像は住職の手によって下ろされ、参拝者全員で記念撮影を取りました。

本堂のお内陣は、それより直ちに仏具移動作業に入り、続いて養生作業を行いました。

瓦業者、宮大工は11月初旬より現場に本格的に入りますが、工事関係者が来年6月末の完成まで安全に、立派な本堂を再建してくださることを念じることです。

遷仏法要で挨拶を述べる住職 お寺の役員や関係業者、皆で「正信念仏偈」をお勤めしました。
遷仏法要の記念撮影 阿弥陀如来様をお遷しする住職、副住職 10月8日は、遷仏法要に合わせて役員会も開催されました。
お宮殿を移動する業者 養生作業が終わったお内陣 養生作業を行う業者
 
お宮殿から遷された阿弥陀如来様 阿弥陀如来様の保管作業を丁寧に行う森永仏光堂の社長  

見る見る間に進む現本堂の解体 (2004/11/19)

11月初旬より、いよいよ解体に入りました。本堂の周りに足場が組まれ、棟瓦、鬼瓦、下り棟瓦、平瓦の順に解体・撤去されました。長年の風雨に耐えてきた瓦だけあって、解体は大変な労力を伴いました。

また三尺五寸もある鬼瓦は下に降りて近くで見ると圧観です。宮大工によって切り込みのされた木材も、山口から鹿児島に随時搬入されており、いよいよ本堂正面から修復に入ります。お天気のよい日が続けばよいのですが…。

なお、写真は解体風景と、修復をする宮大工の若棟梁・オギさんです。

打合せ中の、瓦工事担当の山下コンクリート瓦工業の山下氏(左)と、仏具修復担当の森永仏光堂の森永社長(右) 設計・監理の国師設計事務所の国師所長(左)と、現場の指揮・監督の株式会社渡辺組の石神監督(右)です

軒先周りの化粧垂木と向拝(本堂玄関)の組み物完成 (2004/12/17)

大修復は着々と進んでいます。山下コンクリート瓦工業によって古い瓦が全て撤去され(写真【1】は本堂より下ろされた鬼瓦)、軒先周りの古い木材も全て撤去。変わってカナダヒバ材の美しい化粧垂木で新しい軒先周り(写真【2】)ができました。

続いて向拝(こうはい・本堂玄関)に工事は移ります。アフリカ産の赤木欅材の4本の柱が据えられ、樹齢千年以上のカナダヒバ化粧木のケタ(約11メートル・写真【3】【4】【5】)に4本の手挟み(旧本堂の彫り物を再利用)が組み込まれ、クレーンで設置される様子は圧観でした。

今回は新たに海老虹梁(えびこうりょう・写真【6】)も組み込まれ、美しく彫刻された赤木欅の巨木が、本堂にお参りされるご門徒を迎えます。

また、12月中旬より、工事は背面・平瓦の乗る部分に入りました。(写真【7】【8】)

【1】 【2】 【3】
【4】 【5】 【6】
 
【7】 【8】  

「すげぇ〜」「でけぇ〜」岩川高校生、修復現場見学学習 (2005/01/21)

1月20日(木)、修復中の覚照寺の見学学習のため、岩川高校建築科2年生37名が5名の先生方と来寺しました。

これは、現在修復に携わってくださっている設計監理の国師所長、渡辺組の中村部長、石神監督の3名が岩川高校のOBで、100年に一度という伝統ある寺院建築の現場をこれから建築を担う若い方々にぜひ見てほしい、そして、後輩たちに建築に携わることのすばらしさを感じてほしいという願いから実現したものです。

生徒たちは、宮大工のオギ棟梁から説明を聞いた後、大屋根に上り現場を見学。また四尺五寸の旧鬼瓦や手彫りの彫刻に見入っていました。

大屋根後面・軒先周野地板貼り作業、合掌の陸梁補強終了 (2005/01/18)

平成16年は、12月30日まで宮大工の作業は行われました。大屋根後面及び軒先周りの野地板貼り作業とルーフィングまで終了(写真【1】〜【5】)。向拝の組み物も後は彫刻を設置するだけになりました(写真【6】)。

年が明けて作業は大屋根の正面に移りました。この度の大修復の最大の課題は、合掌の陸梁の補強です。大屋根を開いてみるとやはりシロアリの被害による傷みがかなりひどく、木材の中がスカスカ状態の所もありました(写真【7】【8】)。

そこで宮大工のオギ氏と設計士の国師氏、渡辺組の石神監督が検討した結果、大きな鉄骨で補強することになり早速その作業が施されました(写真【9】)。

修復はいよいよ大屋根の正面に移ります(写真【10】【11】)。ここが完成すれば瓦葺きに入ります。

【1】 【2】 【3】
【4】 【5】 【6】
【7】 【8】 【9】
 
【10】 【11】  

軒先周りの瓦葺きが始まりました (2005/02/16)

大屋根の木材の傷みは予想以上にひどいものでした。宮大工方によって悪い部分は切り取られ新しい太い木材及び鉄板等で補強がなされましたが、切り取られ地上に下ろされた木材はシロアリでスカスカ状態(写真【1】【2】)、「よく、これで保ってたな〜」とオギ棟梁は一言。

大屋根の下地も完成し、いよいよ山下コンクリート瓦工業による軒先周りの瓦葺き作業(写真【3】【4】【5】)が始まりました。

瓦は淡路瓦の二度焼を使用、凍害や湿気に強く文様もくっきり美しい瓦です。横桟木の上に縦桟木を丁寧にかけ合わせていきますが、山下専務一行の細やかな技術に大工方も「すばらしい仕事ぶりだ」と感嘆しています。きっと美しい大屋根が完成することでしょう。

【写真 1】 【写真 2】 【写真 3】
 
【写真 4】 【写真 5】  

大修復の見所・・・一本木の破風板が設置

この度の大修復の一つの見所・・・長さ13メートル、幅130センチの一枚板から取った破風板4本が設置(写真【6】【7】【8】【9】)されました。覚照寺の本堂は、横幅が十間、縦幅が十三間半あり、縦長の本堂でそのため本堂妻を飾る破風板が一本13メートルという長さになります。

そこで、それを接ぎではなく、カナダヒバ材一本木からそれを切り出すことができないか、台湾の木材業者に3回足を運んで見つけ出したのが、樹齢千年は越える大木2本から取ったこの破風板4枚です。しかも節なしの化粧板です。2月4〜5日にかけて、宮大工の手鉋で剣のように研がれた美しい破風板が設置されました。

【写真 6】 【写真 7】 【写真 8】
   
【写真 9】    

いよいよ本格的な瓦葺きが始まりました (2005/03/14)

2月いっぱいで、宮大工による大屋根の修復はおおむね完了し、いよいよ瓦葺きが本格的に始まりました。まず、正面屋根の平瓦葺きです。山下瓦興業の山下専務一行が横桟木に縦桟木を丁寧にかけ合わせてきれいな碁盤の目ができました。そこへ淡路瓦の平瓦を葺いていきます【写真1から5】。

覚照寺は横幅十間、縦幅十三間半と縦長の本堂なので屋根の下りが長く、向拝(正面玄関)の屋根部分の角度が必然的になだらかになります。そこで、万一屋根から急速に落ちてくる雨水が瓦下に入っても水がスムーズに流れるように、向拝上の屋根には銅板が敷かれました【写真6】。3月12日で正面後面の大屋根平瓦は美しく葺かれました【写真7】。

【写真 1】 【写真 2】 【写真 3】
【写真 4】 【写真 5】 【写真 6】
   
【写真 7】    

大棟・阿吽の龍の彫刻をただ今製作中 (2005/04/16)

3月14日(月)〜15日(火)にかけて、愛媛県の菊間町に棟瓦の視察に行きました。この度の大修復には、美しいハイグレードの木材や宮大工・瓦葺き職人方の技術など様々な見所があるのですが、鹿児島のお寺で初めて大棟瓦に龍の彫刻が施されるのもその一つです。

現在その彫刻は、菊間町の渡部鬼瓦工場の鬼師・渡部一馬氏【写真1】によって製作中で、その視察で行きました。覚照寺は横幅十間なのでその屋根に横たわる龍の彫刻はすばらしいものでした。阿吽・つまり本堂に向かって右手より空から舞い降りる龍【写真2】と、左手海より空に向かう龍【写真3】が真ん中の西本願寺の紋・下がり藤【写真4】で向かい合います。渡部鬼師の丹誠込めた力作です。

近年稀にみるスケールの大きいもので、これが施されば寺院では日本一の大棟彫刻になるのでは…とおっしゃっていました。町の新たな名物となるでしょう。

【写真 1】 【写真 2】 【写真 3】
   
【写真 4】    

本堂正面階段を修復しました (2005/04/16)

本堂の大修復に合わせて正面階段を修復しました。正面階段は昭和38年にコンクリート階段を施工。登り初めをお務め下さいましたのは東隅組組巡教でご来臨下さいました本願寺第23代宗主勝如上人・大谷光照様でした。

以来、多くのご門徒や子どもたちがお寺に保育園に通いましたが、近年傷みがひどく【写真5〜7】コンクリートもはげて地肌がむき出しになってしまいました。そこで、本堂と合わせて修復しました。また幼児やお年寄りのためにステンレス製の手すりもつきました【写真8,9】。きれいな階段でお参り、登園してくださいね。

 
【写真 5】 【写真 6】  
【写真 7】 【写真 8】 【写真 9】

箕甲の瓦葺きです (2005/04/16)

平瓦葺きがほぼ終了し、箕甲の瓦葺きが始まりました。覚照寺は屋根本体と破風板の間隔が比較的狭いので傾斜が激しく、雨が漏らないよう、また美しい流線になるよう、慎重に下地を作り、一枚一枚ていねいに瓦が葺かれていきます【写真10〜12】。

【写真10】 【写真11】 【写真12】

修復した龍・虎・獅子の彫刻が設置されました (2005/04/16)

この度の大修復で、向拝(本堂正面玄関)の木材はほとんど新調されましたが、向拝を飾る彫り物は、創建時のものを修復して設置しました。

70数年間の風雨にさらされ汚れて裂けたりしていた龍・虎・獅子の彫り物が、薬品で丁寧に洗われ、宮大工により補修され、新しい目を入れて生き返りました。また、これより聞法の道場を力強く見守ってくれることでしょう【写真13〜15】。

【写真13】 【写真14】 【写真15】

引き続き箕甲・向拝箕甲の丹念な瓦葺きです (2005/05/20)

先月に引き続き、箕甲や向拝(本堂正面)箕甲の瓦葺きが続きます。ここの葺き方・出来上がりの形によって本堂全体の姿形の美しさが決まるそうです。山下専務並びに熊谷両一級技能士や西川さんの丹念な作業が続きます。

5月10日頃までで、箕甲の瓦葺きは袖丸瓦葺きまで終わりました。見てください。とても美しく仕上がりました。瓦葺きはいよいよ鬼瓦、本堂頂上の大棟(阿吽の龍の彫刻)に入ります。これらの瓦が、淡路・愛媛から運搬されるのは5月20日前後になります。

ごめんなさい。大修復完成が一カ月延びます (2005/05/20)

修復事業を勤める宮大工のオギ建設、株式会社渡辺組、瓦葺き師の山下瓦一級技師は、国師設計事務所監督の下、誠に丹念な作業を行い見事な本堂が完成しつつあります。

しかしながら、修復を進めます途中において、大雨による本堂内の若干の雨漏り、また大屋根修復による加重変動によって内陣(仏さまがいらっしゃる部分)の木造に若干のひずみが生じました。これらは修復大事業の施工にあたり、あらかじめ用心のために保険に加入しており、渡辺組のご高配もあって現在完全に修復出来るようになりました。

これらは寺院専門仏壇業者・森永仏光堂によって行われますが、漆塗りや金箔貼りなど、仏さまのいらっしゃる内陣を伝統工芸師が丹念に修復しますため、おおよそ三カ月の修復期間を要するとの判断です。

つきましては、当初完成予定の6月末日が、一カ月延びて7月末日完成の予定になりました。

ご門徒の皆さまには、誠にご迷惑をおかけしますが、ご先祖より受け継いできた立派な本堂を、永代後世に受け継ぐための大事な作業であります。何とぞご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

「鬼さん、こちら」鬼瓦がやっと届きました (2005/06/13)

5月24日(火)、鬼瓦が兵庫県の淡路から届きました。三尺三寸で、経の巻も太くずっしりとして、しかもとても美しい仕上がりです。左右の鬼瓦は5月27日に設置され、本堂の屋根も一段と引き締まってきました。

 

建築士会の皆さんが見学に来られました (2005/06/13)

5月27日(金)、曽於郡建築士会の皆さん10名が、修復工事の見学に来られました。本堂内で副住職が鹿児島県における浄土真宗の歴史と、他宗と浄土真宗の本堂の建築上の違いを簡単に説明し、その後国師設計士の説明のもと屋根裏等細部を見学されました。

ちょうど当日は鬼瓦が設置される真っ最中、見学に来られた皆さんは、「いいものを見学することが出来た」と、大変喜んでくださいました。

   

芸術です。美しいです。大棟の阿吽の龍が届きました (2005/06/13)

以前から報告の通り、この度の大修復の見所の一つは大棟の瓦です。南九州では瓦を段々に積んでいくのし瓦が多いのですが、覚照寺では阿吽の龍の水板工法を行います。これは瓦の名産地・愛媛県菊間町の鬼師・渡部一馬氏にその製作を依頼。渡部鬼師の丹精込めた力作で、覚照寺ほどのスケールを手がけるのは近年稀なることだそうです。

6月3日(金)に愛媛県からトラックで運ばれてきました。また、6月6日には大修復の第5回役員会も開催され、役員の方々も初めて見る瓦の芸術に、驚きと共に見入っておられました。6月7日に山下専務一行によって大棟に設置されました。

すばらしい破風飾り…破風が輝いています (2005/06/13)

大修復の特徴は、奥行き13間半ある本堂の破風板です。カナダヒバ材約13メートルの化粧一本木・4本を使用していますが、この度新たに破風飾りが設置されました。これは京都・西本願寺の破風飾りを手がけた京都の職人さんに依頼して、とてもすばらしい破風飾りが出来上がりました。破風が一段と美しく輝いています。

ご苦労様でした。山下瓦葺き師一行の渾身の力込めた大屋根、堂々完成 (2005/07/13)

鬼瓦が設置され、瓦葺きも終盤、下り棟・隅棟にはいり、今年2月より入った瓦葺きも7月初旬で終了しました。ご覧ください。山下専務一行の渾身の力を込めた大屋根、堂々完成です。どこから見ても均整の取れたとても美しい大屋根が出来上がりました。

そして、山下専務一行のお仕事ぶりに心から敬意と感謝を表したいと思います。ご苦労様でした。

本堂は、向拝の足場もすべて撤去され、修復された全容を現しました。今後は、周囲の下水工事、冷暖房の空調設備、身障者の電動昇降機器設置、内陣の漆塗り並びに金箔貼りと進みます。7月下旬の完成に向けて急ピッチで作業が進められています。

本堂外観 本堂外観 本堂外観
本堂外観 左右隅棟からの姿 左右隅棟からの姿
妻壁面の様子 妻壁面の様子 妻壁面の様子
破風板に付けられた金飾り 破風板に付けられた金飾り 最後の獅子蓋設置のため瓦を研磨する山下葺き師
 
設置された左右の獅子蓋 設置された左右の獅子蓋  

7月31日竣工。立派な本堂が修復完成 (2005/08/16)

7月中、本堂内陣の修復作業が急ピッチで進められました。漆職人、金箔職人はすべて京都から来鹿。両作業ともホコリを嫌うので、窓を開けることができません。酷暑の中、ていねいな作業が行われ、金色に輝く立派な内陣が出来上がりました。10センチ四方の金沢金箔が10,000枚以上使用されています。

また、この度の大修復に際し空調設備も整えました。大型の冷暖房機が4機、本堂に取り付けられとても快適なお参りができるようになりました。さらに高齢化の時代、足の不自由な方のため、本堂への電動昇降機も設置されました。

7月30〜31日には、修復された仏具がすべて届きました。本尊・阿弥陀如来さまも長年のすすを払ってきれいになって帰ってこられました。住職が箱からお出しして、森永仏光堂社長の手によって修復された美しい御宮殿に安置されました。

8月10日に、住職、副住職、宮大工のオギ氏、瓦葺き一級技師の山下氏、株式会社・渡辺組の中村部長と石神監督、木材会社の西谷社長、森永仏光堂の森永社長ら、大修復に関わった主要な方々が参集し、最後の竣工検査が行われ、正式に引き渡されました。

大修復に関わってくださった方々が、安全に工事を済ませてくださったことを何よりも喜びたいと思います。そして、本当に立派な本堂を修復してくださったすべての方々に、心より厚く御礼申し上げます。

有り難うございました。

漆塗り段階 金箔貼り作業
 
空調設備設置の様子 電動昇降機  
修復された仏具と設置の様子
 
修復された仏具と設置の様子  
修復されたご本尊を迎える住職と森永社長
   
竣工検査    
完成後の外観と内陣の様子

株式会社 渡辺組・渡辺信雄名誉会長が菱形金灯籠を進納くださいました (2005/08/16)

平成大修復竣工に際し、ご門徒で、本願寺参与でもある株式会社 渡辺組の名誉会長・渡辺信雄様が、本堂に大型の菱形金灯籠を進納下さいました。

渡辺会長は、一代で鹿児島県を代表する建築会社を創建。これまで建築会社を経営するかたわら、町の福祉、活性化等にも力を注いでこられ、最近では、中国の子どもたちに学舎をと、小学校まで作られました。

また、感謝と敬いの心を大切にするようにと、社員研修にも力を注がれるとともに、仏さまをとても大切にされ、本願寺の参与をお務めになっています。

りっぱな金灯籠が本堂中央に設置され、参拝のご門徒を照らします。

渡辺様、本当に有り難うございました。

大修復で外見はどう変わったの? (2005/09/14)

7月いっぱいで本堂の修復が完了しましたが、外見はどう変わったのでしょうか。

人間の記憶は曖昧なもので、工事が終わってしまうと過去の姿がどうだったのか忘れてしまいます。そこで、今回は過去の写真と修復後の写真を列べて紹介します。

修復後のお内陣

本堂入口に棟梁手彫りの額が完成しました (2005/10/18)

平成大修復で最後に残っていました本堂正面入口の大額が完成しました。宮大工のおぎ正志棟梁の手彫りで、畳一畳ほどの大きさの欅の立派な額です。文字は左から「慈光照護(じこうしょうご)」と記され、「仏さまの慈しみの光で照らされ護られ、この人生を力強く生きぬく」という意味です。

第三世の現住職が書いたもので、本堂に参拝されるだれもが見てすぐに理解できる文言にしました。本堂参拝の折ぜひご覧ください。

大修復に関わられた主な業者さんです (2005/11/17)

【修復工事総合管理】
國師設計事務所(代表・國師正明)
鹿児島県鹿児島市武岡3−29−7
TEL: 099-282-5821


【本堂屋根瓦葺き】
(有)山下コンクリート瓦工業 (山コン瓦)
(社)全日本瓦工事業連盟所属

かわらぶき1級技能士 瓦屋根診断技士 瓦屋根工事技士
〒867-0000 熊本県水俣市丸島1−1−13
TEL:0966-63-2266 FAX:0966-63-0834
代表者 山下 征夫


【付帯工事全般】
株式会社 渡辺組
土木工事業、建築工事業、とび・土工コンクリート工事業、石工事業、屋根工事業、管工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、鋼構造物工事業、ほ装工事業、しゅんせつ工事業、内装仕上工事業、造園工事業、水道施設工事業
〒890-0045 鹿児島市武二丁目4番1号
TEL:099-286-0800 FAX:099-286-0804
名誉会長 渡辺 信雄
代表取締役 渡辺 紘起


【お内陣養生・仏具補修全般】
森永佛光堂
892-0835 鹿児島市城南町5-2
TEL:099-224-7368
代表者 森永 龍也